Denodo 8.0u20220815 の新機能¶
ここでは、Denodo Platform と Solution Manager の更新プログラム 8.0u20220815 の主な拡張機能を紹介します。この更新プログラムに含まれる拡張機能を解説した動画も公開しています。
拡張機能とバグ修正の完全なリストについては、この更新プログラムのページの サポートサイト 内にあるリリースノートを参照してください。
Virtual DataPort
フラット化ビュー を作成する場合、同じビューで複数の配列をフラット化できるようになりました。以前は、1 つのビューに複数の配列が存在する場合、フラット化する配列ごとにフラット化ビューを 1 つ作成する必要がありました。
Virtual DataPort は、Apache Kafka サーバーによって公開されるイベントをサブスクライブして、イベントに含まれる情報を使用してクエリを実行し、オプションでクエリの結果を公開することができるようになりました (「 Kafka リスナー 」を参照)。この機能は、すでに導入されている JMS リスナー (Java Message Service) の機能と動作が似ていますが、JMS ではなく Kafka が対象です。
新しい関数 JSONPATH 。この関数は、「JSON 式」を使用して JSON ドキュメントからテキストを抽出します。
Virtual DataPort - データソース
REST API からのデータを簡単に利用できるようにする 2 つの新機能が追加されました。
同じ XML データソースまたは JSON データソースを使用して、複数の基本ビューを作成できるようになりました。データソースでは API の「ベース URL」 (https://www.acme.com/api など) を入力し、基本ビューを作成する際に操作 ("/customer" など) を指定して HTTP メソッド (GET、PUT など) を選択します。以前は、データソースに操作の URL が保存されていたので、REST API の操作ごとに 1 つのデータソースを作成する必要がありました。
主なメリットは、1 つのデータソースで認証、改ページオプション、プロキシ設定などを定義すると、このデータソースのすべての基本ビューがこれらのオプションを使用することです。複数のデータソースに資格情報を複製する必要はなくなりました。
これは新しいデータソースの場合のみであり、既存のデータソースはすべて通常どおりに動作します。
REST API の OpenAPI/Swagger ドキュメントに基づいて、JSON データソースと XML データソースを作成できるようになりました。これを使用するには、JSON データソースまたは XML データソースを作成するためのウィザードを開き、[From OpenAPI 3 document] を選択し、OpenAPI ドキュメントの URL を指定して、[Load default values] をクリックします。[Create base view] をクリックすると、Design Studio と Administration Tool に OpenAPI ドキュメントで定義されている操作が表示される (JDBC 基本ビューを作成する際など) ので、基本ビューを作成する操作を選択します。
操作ごとの URL を知る必要がないので、REST API のデータを利用しやすくなります。
DF、JSON、XML、および Excel の各データソースで AWS S3 からデータを取得できるようになりました。
新しい JDBC アダプター:
MySQL 用 (およびキャッシュエンジン用) GCP Cloud SQL
PostgreSQL 用 (およびキャッシュエンジン用) GCP Cloud SQL
Microsoft SQL Server 2019
SAS 9.4
Virtual DataPort - キャッシュエンジン
既存のキャッシュデータを更新する増分キャッシュロード: データのキャッシュおよびリモートテーブルの作成のために BigQuery でこのサポートを使用できるようになりました(Denodo が増分ロードをサポートするデータベースのリスト)。
キャッシュエンジンがキャッシュデータベースにテーブルを作成するために実行する DDL ステートメントおよびリモートテーブルやマテリアライズドテーブルを作成するために実行するコマンドをカスタマイズできるようになりました。この機能を使用して VQL ステートメントを実行する必要があります (『VQL ガイド』の「 JDBC データソース 」を参照)。今後の更新プログラムで、このためのグラフィカルサポートが提供されます。
キャッシュエンジンで以下に示すデータベースを使用できるようになりました。
Azure SQL Database
MySQL 用 GCP Cloud SQL
PostgreSQL 用 GCP Cloud SQL
Hive 3.0
Virtual DataPort - ODBC ドライバー
大量の行を返すクエリのパフォーマンスが大きく向上しました。一部の環境では、クエリの実行速度が最大 30% 向上しました。Virtual DataPort の ODBC インターフェイスでパフォーマンスが向上しているので、ODBC ドライバーを更新する必要はありません。
Virtual DataPort - オペレーションとセキュリティ
Virtual DataPort の OAuth 設定 で、OAuth トークンの「クレーム」 (すなわち属性) をユーザーの「セッション属性」として保存できるようになりました。たとえば、組織の Oauth トークンにユーザーが所属する部署の名前を使用したクレームが含まれるとします。このクレームをセッションに保存するように、OAuth 設定を構成できます。
また、セッション属性 (すなわち、 Kerberos 、 SAML 、 LDAP 、および Denodo Security Token) を保存するように、認証メカニズムの残りの部分を構成することもできます。これを行うには、[Server configuration] を開き、適切なタブに移動します。
LDAP を使用してログインしたユーザーの場合、セッションには「userPrincipalName」が保存されます。
これらのセッション属性を使用して、以下を実行できます。
この部署のユーザーが「対象者」 (すなわちポリシーが適用されるユーザー) であるグローバルセキュリティポリシーを定義すること。
JDBC データソースの 最初の SQL センテンス で使用すること。
グローバルセキュリティポリシー: 特定の条件を満たす「セッション属性」を持つユーザーに影響を及ぼすグローバルセキュリティポリシーを定義できます。これらの条件で、演算子 IN、LIKE、および CONTAINS を使用できるようになりました。以前は、使用できる演算子は「=」のみでした。
新しいストアドプロシージャ:GET_DATABASES 。各データベースの名前、説明、および一部の設定を返します。
データベースに対する METADATA 権限を持つ (および WRITE 権限を持たない) ユーザーが、データベースの VQL とそのエレメントを取得できるようになりました。Virtual DataPort は VQL を返しますが、そこに ".properties" ファイル (暗号化されたユーザー名、パスワードなどの値を含む) は含まれません。
バックアップ専用のサービスアカウントを持つことをお勧めします。これは、データベースの VQL を定期的にエクスポートでき、METADATA 権限のみを必要とするアカウントです。このアカウントは、VQL を取得できますが、ユーザー名/パスワードを持たないため、クエリを実行することや別の Virtual DataPort に VQL をインポートすることはできません。
Virtual DataPort - Design Studio
Design Studio の VQL Shell に SELECT クエリの「スマート自動補完」が追加されました。Ctrl + スペースを押すと、VQL Shell がポップアップで提案を表示します。表示される提案は、クエリ内のカーソルの位置によって異なります。たとえば、「SELECT * FROM」と入力して Ctrl + スペースを押すと、接続しているデータベースのビューがリストされます。カーソルを「SELECT」の後に移動して Ctrl + スペースを押すと、FROM で指定されているビューのフィールドがリストされます。
検索と置換: Ctrl + F を押すか、または検索ボックスに入力します。
エラー処理:
クエリに解析エラーが存在する場合、VQL Shell は問題のある位置を強調表示します。
エラーのあるステートメントの番号が右上に表示されます。
右上のボタンを使用して、それぞれのエラーを確認できます。
自動補完機能は、SELECT ステートメントと CALL ステートメントで有効であり、他のコマンド (CREATE DATASOURCE、CREATE WRAPPER など) では無効です。
OData サービス
$expand
内に $filter
がネストされているリクエストを処理する際のパフォーマンスが向上しました。
Data Catalog
ビューの [Summary] タブに、Power BI でビューのデータを表示する新しいボタンが追加されました (このビューをクエリするためのデータソースを Power BI に作成するファイルを生成します)。管理者は、 [Personalization] ページ の [External Tools] セクションでこのオプションを有効にする必要があります。
メタデータを Virtual DataPort と同期する際、Data Catalog は Virtual DataPort のタグ をインポートするようになりました。
Scheduler
Scheduler のメタデータを保存する 機能が向上しました。
MySQL 8 がサポートされるようになりました。
手動でデータベースにテーブルを作成する必要はありません。Scheduler サーバーが次回の再起動の際にテーブルを作成します。
JDBC エクスポーターのパフォーマンスが向上しました。Snowflake へのデータ保存が高速化されています。
Scheduler は、正常に実行されたパラメータ化クエリの個々の実行レポートを表示します。
Solution Manager
AWS GovCloud (US) リージョンで 自動クラウドモード が動作するようになりました。
MySQL 8 への Solution Manager のメタデータの保存がサポートされるようになりました。
リビジョンの管理が向上しました。
ユーザーがリビジョンを削除できるようになりました。
リビジョンに Scheduler の拡張機能を含めることができるようになりました。
さまざまなコンポーネントに適用される拡張機能
Design Studio、Data Catalog、および Scheduler の Web Administration Tool がリバースプロキシの背後で動作するように構成できるようになりました (プロキシ設定 (Design Studio、Data Catalog、Scheduler) を参照)。
Data Catalog と Scheduler の REST API で Oauth 認証がサポートされました。
ドキュメントのリリースノート
Windows 11 での Denodo Platform と Solution Manager の動作を正式にサポートします (「 ソフトウェア要件 (Denodo Platform) 」および「 ソフトウェア要件 (Solution Manager) 」を参照)。
非推奨機能に関する情報
この更新プログラムのリリースにともなって、以下の機能が廃止されました。
Virtual DataPort で ODBC データソース を作成する機能は廃止されました。この機能は、Java の JDBC-ODBC ブリッジを利用します。Java 8 以降、Oracle は Java 仮想マシンに含まれる JDBC-ODBC ブリッジをサポートしなくなりました。
データベースが JDBC ドライバーを提供する場合、ODBC データソースではなく、JDBC データソースを作成してください。基盤となるデータベースが同じでも、JDBC データソースを使用するクエリは、ODBC データソースを使用する場合より高速に動作します。
Denodo Monitor には、クエリモニターまたはキャッシュモニターで受信した情報を含む SNMP トラップを送信する機能がありました。この機能は削除されました。この機能を使用する場合、8.0u20220126 の Denodo Monitor を使用してください。
「Denodo Platform 8.0 で非推奨となった機能 」も参照してください。