Denodo 8.0u20230301 の新機能¶
ここでは、Denodo Platform と Solution Manager の更新プログラム 8.0u20230301 の主な拡張機能を紹介します。
この更新プログラムに含まれる拡張機能を解説した動画も公開しています。
新しい VQL プロシージャ
拡張機能とバグ修正の完全なリストについては、この更新プログラムのページの サポートサイト 内にあるリリースノートを参照してください。
Virtual DataPort
Virtual DataPort に、VQL ステートメントを呼び出し、条件、ループなどのエレメントを使用するストアドプロシージャを作成するための手続き型言語が追加されました。これは「 VQL プロシージャ 」と呼ばれます。以下に例を示します。
CREATE OR REPLACE VQL PROCEDURE procedureUsingCursors (idInternet OUT INTEGER, ttime OUT TIMESTAMP, idtax OUT VARCHAR) AS ( CURSOR cursorData IS 'SELECT iinc_id, ttime, taxid FROM internet_inc WHERE specific_field1 > 1'; rinternet cursorData%ROWTYPE; ) BEGIN OPEN cursorData; LOOP FETCH cursorData INTO rinternet; RETURN ROW ( idInternet, ttime, idtax) VALUES (rinternet.iinc_id, rinternet.ttime, rinternet.taxid); EXIT WHEN cursorData%NOTFOUND; END LOOP; CLOSE cursorData; END ;
VQL プロシージャを使用することで、 Denodo の Java API を使用してストアドプロシージャを開発する 必要がなくなります。
これらの新しいプロシージャには、Java ストアドプロシージャと比べて、主に以下のメリットがあります。
SQL 開発者は、ストアドプロシージャを開発するために Java を知る必要がありません。
VQL プロシージャを変更するのは、Java プロシージャを変更する場合より簡単です。Java クラスを再コンパイルして .jar ファイルにパッケージ化し、それを再インポートする必要はありません。プロシージャの変更は、Design Studio、Administration Tool、または任意のクライアントアプリケーションで実行できます。
他のユーザーが VQL プロシージャをレビューしやすくなります。なぜなら、.jar ファイルを拡張子付きでダウンロードして開き、Java クラスを別のエディターに抽出する必要がないからです。
Java API によるストアドプロシージャの開発は引き続きフルサポートの対象であり、変更されていません。
この更新プログラムには、 オブジェクトストレージにデータが含まれる環境でのパフォーマンスを向上する 組み込み超並列処理 (MPP) 機能が含まれています。
Amazon S3、HDFS などのオブジェクトストレージを確認し、Parquet 形式を使用してデータから基本ビューを作成することができる、特殊なデータソースがサポートされるようになりました。
カスタマイズした PrestoDB クラスタ の MPP 機能を利用して、これらのデータへのアクセスパフォーマンスを向上しました。
また、Denodo と連携するようにカスタマイズした Presto クラスタをデプロイする、このユーティリティの新しいバージョンをリリースする予定です。このユーティリティは、この PrestoDB を参照する特殊なデータソース (「embedded_mpp」と呼ばれる) を Virtual DataPort に作成します。
クエリオプティマイザーは、この種のデータにアクセスするクエリ向けに設計された、新しいアクセラレーション技法を適用するようになりました。
これらの機能を使用するには、サブスクリプションバンドル Enterprise Plus が必要です。
サブクエリ: この更新プログラムの前までは、クエリの
FROM
節とWHERE
節でサブクエリを使用できました。現在はSELECT
節でもサブクエリを使用できます。以下に例を示します。SELECT name, (SELECT AVG(price) FROM product) AS average, FROM product;
Virtual DataPort - データソース
JDBC データソースでさまざまな点が強化されました。
Oauth 資格情報のパススルー資格情報が追加されました。JDBC データソースを使用するビューに対してクライアントアプリケーションがクエリを実行する場合にデータソースがこのデータベースに接続しているユーザーの資格情報を使用するように、JDBC データソースを構成できます。この更新プログラムの前までは、ユーザー名/パスワード認証と Kerberos 認証を許可するデータソースに対して、この動作を実行できました。現在は Oauth 認証を許可するデータソースでも実行できます。「 JDBC ソース - OAuth 認証による JDBC ソースへの接続 」を参照してください。
新しい JDBC アダプター:
Exasol
PostgreSQL 用 (およびキャッシュエンジン用) Google AlloyDB
MySQL 8 (およびキャッシュエンジン用)
Spark SQL 3.x (およびキャッシュエンジン用)
JDBC データソース: PostgreSQL アダプターでパススルー Kerberos 資格情報がサポートされるようになりました。
Hadoop ソース: ファイルシステムが HDFS である場合、データの一括読み込みで Apache Knox の使用がサポートされるようになりました。
Virtual DataPort - キャッシュエンジン
ビューのキャッシュを有効にすると、リモートテーブルとサマリテーブルを作成してデータ移動を実行するために、キャッシュエンジンはデータベースにテーブルを作成します。キャッシュエンジンがこれらのテーブルを作成するために実行する SQL ステートメントをカスタマイズできるようになりました (『VQL ガイド』の「 キャッシュテーブル作成テンプレート 」を参照)。
Virtual DataPort - Design Studio
Design Studio に、クエリで使用できる Virtual DataPort の関数をリストするウィザードが追加されました。これを開くには、[Help] メニュー > [Functions list] をクリックします。
Virtual DataPort - オペレーションとセキュリティ
Collibra で定義されたタグのインポートと割り当てがサポートされるようになりました: 前の更新プログラム (8.0u20220815) では、Collibra からビューとその列に割り当てる タグを取得するストアドプロシージャ を追加しました。このプロシージャは、タグをビューと列に割り当てる VQL ステートメントを返します。また、任意のカタログからそれを実行するための プロシージャ も追加しました。
今回の更新プログラムには、Design Studio と Administration Tool でこれを GUI で実行するウィザードが含まれています。ウィザードを開くには、[Administration] メニュー > [Semantic and Governance] > [Import tags from external catalog] をクリックします。
このウィザードの [CONFIGURATION] ピルで Collibra へのコネクションを構成し、[EXTERNAL CATALOG] でタグの取得元を構成します。Collibra から取得したタグを確認したら、[Accept changes] をクリックして、ビューとその列に割り当てられているタグの変更を適用します。
Data Catalog
Data Catalog に、Design Studio と Administration Tool にあるのと同様の「VQL Shell」が追加されました。これにより、ユーザーは [My query] を定義したりビューを作成したりしなくても、Virtual DataPort で任意のクエリを実行できます (『Data Catalog ガイド』の「 VQL シェル 」を参照)。
Data Catalog のメタデータの PostgreSQL 13 および SQL Server 2016、2017、2019 への保存がサポートされるようになりました。
Scheduler
CSV エクスポーター のパフォーマンスが向上しました。
REST API を使用して Scheduler のすべてのジョブのレポートを取得できるようになりました。
Scheduler のメタデータを保存する 機能の向上: PostgreSQL 13 がサポートされるようになりました。
Solution Manager
この更新プログラムにより、Solution Manager のリビジョンのデプロイとロールバックが大幅に (数桁レベルで) 高速化しました。
新しい 差分ウィザード は 2 つの Virtual DataPort サーバーのメタデータを比較できるので、リビジョンの作成が容易になります。このウィザードは、リビジョンに追加する必要があるエレメントを確認するのに役立ちます。
Solution Manager の REST API:
非推奨機能に関する情報
この更新プログラムのリリースにともなって、以下の機能が廃止されました。
バージョン管理システムの統合: Subversion および Microsoft Team Foundation Server (TFS) との統合は廃止されました。Git との統合は、Microsoft Team Foundation Server で管理されている Git リポジトリを含めて、引き続きフルサポートの対象です。
Virtual DataPort の IS_PROJECTED_FIELD 関数は廃止されました。
非推奨のすべての機能のリストは、「 Denodo Platform 8.0 で非推奨となった機能 」を参照してください。