Denodo 7.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境の設定とメタデータのエクスポート¶
ここでは、Solution Manager も含めた Denodo Platform 7.0 の各モジュールの設定とメタデータをエクスポートする手順について説明します。
注釈
Denodo 6.0 からアップグレードする場合、前のページ (「 Denodo 6.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境からの設定とメタデータのエクスポート 」) を参照してください。
重要
アップグレードに進む前に、Denodo Platform 7.0 の最新の更新プログラムをインストールします。アップグレードでサポートされる構成は、最新の更新プログラムを適用したもののみです。 7.0 の最新でない更新プログラムからエクスポートする場合、設定とメタデータが Denodo Platform 8.0 でインポートできない形式になる場合があります。
現在のインストール環境に最新の更新プログラムをインストールできない場合、後述する Denodo 7.0 の最新の更新プログラムをインストールできない場合の代替手段 を参照してください。
使用していないモジュールのメタデータと設定をエクスポートする必要はありません。
Virtual DataPort
Virtual DataPort のメタデータと設定をエクスポートするにあたって、2 つのファイルを取得します。
メタデータファイル: データソース、ビュー、Web サービスなどの
CREATE
コマンドや、設定を変更するコマンドなどが含まれているファイルです。リソースファイル: Virtual DataPort の「リソース」が含まれているファイルです。具体的には、以下のようなリソースです。
データソースで使用される JDBC ドライバーのうち、Denodo Platform に同梱されていないもの。たとえば、Teradata データソースがある場合は Teradata ドライバーを必要としますが、この VQL ファイルに Teradata ドライバー自体が含まれるため、新しいインストール環境にコピーする必要はありません。
Administration Tool の [File] メニュー > [Extension management] を使用してインポートした DenodoConnect コンポーネントとその他の拡張機能。
keytab ファイルと krb5 ファイル (Kerberos を有効にした場合)。
SAP Java Connector (JcO)。このコネクターをインポートした場合、これもリソースファイルに含まれます。
他の類似のリソース。
このファイルには、上記のリソースが Base64 でエンコードされた状態で含まれています。
以前のバージョンの Denodo にアップグレードする場合、Denodo に同梱されていないドライバーは、手動で新しいインストール環境にコピーする必要がありました。リソースファイルを生成することで、Denodo 8.0 にアップグレードするプロセスが簡単になります。
重要
このプロセスの間、一部の Denodo コンポーネントでは、構成プロパティ「com.denodo.exportMigrationCompatibility」を「true」に設定する必要があります (詳細については、 このページの最後 を参照)。このプロパティを設定しないと、取得したファイルに Denodo 8.0 との互換性がなくなる場合があります。Virtual DataPort では、一部の VQL コマンドは Virtual DataPort 8.0 で実行すると失敗します。
Virtual DataPort 7.0 の Administration Tool を開いて、管理者アカウントでログインします。
VQL シェルから以下のコマンドを実行します。
SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = 'true'; SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = 'true';
この変更を適用するために再起動する必要は ありません 。
Denodo Platform 7.0 がインストールされているコンピュータに接続し、コマンドラインから以下のコマンドを実行します。
Windows の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd bin export.bat --login <user name> --file resources_denodo.vql --server "localhost:9999" -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
Linux の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd bin ./export.sh --login <user name> --file resources_denodo.vql --server "localhost:9999" -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
上記のコマンドの
<user name>
を管理者ユーザーのユーザー名に置き換えてください。このコマンドを実行すると、パスワードが要求されます。このスクリプトを実行すると、リソースファイル (
resources_denodo.vql
) がフォルダ<DENODO_HOME>/bin
に生成されます。これを各自のコンピュータにコピーします。VQL シェルに戻って、以下を実行します。
SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL; SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = 'false';
コマンドラインから以下のコマンドを実行します (パラメータ
--file
の値が、手順 3 とは異なることに注意)。Windows の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd bin export.bat --login <user name> --file metadata_denodo.vql --server "localhost:9999" -P cluster=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
Linux の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd bin ./export.sh --login <user name> --file metadata_denodo.vql --server "localhost:9999" -P cluster=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
このスクリプトを実行すると、メタデータファイル (
metadata_denodo.vql
) がフォルダ<DENODO_HOME>/bin
に生成されます。これを各自のコンピュータにコピーします。スクリプト「export」の実行後に次のメッセージが表示された場合、
MIGRATION TO 8.0 - WARNINGS SUMMARY
すぐ下に表示されたメッセージをコピーしてください。この情報は、アップグレードプロセスの次の手順で必要となります。
この警告メッセージが 表示されなかった場合 、変更を加えることなく、この VQL ファイルを Virtual DataPort 8.0 にインポートできます。
VQL シェルから以下のコマンドを実行します。
SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = NULL; SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL; SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = NULL;
Data Catalog
ファイル
<DENODO_HOME_7_0>/resources/apache-tomcat/webapps/denodo-data-catalog/WEB-INF/classes/ConfigurationParameters.properties
を編集して、次の行を追加します。com.denodo.exportMigrationCompatibility=true
Data Catalog を再起動します。
Data Catalog 7.0 に管理者アカウントでログインし、すべてをエクスポートします。これを行うには、[Administration] メニュー > [Import/Export] > [Export] をクリックします。表示されたダイアログで、すべてのオプションを選択します。
ファイル
<DENODO_HOME_7_0>/resources/apache-tomcat/webapps/denodo-data-catalog/WEB-INF/classes/ConfigurationParameters.properties
を編集して、次の行を削除します。com.denodo.exportMigrationCompatibility=true
Data Catalog を再起動します。
Scheduler および Scheduler Index
ファイル
<DENODO_HOME_7_0>/conf/scheduler/ConfigurationParameters.properties
を編集して、次の行を追加します。com.denodo.exportMigrationCompatibility=true
ファイル
<DENODO_HOME_7_0>/conf/arn-index/ConfigurationParameters.properties
を編集して、次の行を追加します。com.denodo.exportMigrationCompatibility=true
Scheduler と Scheduler Index を再起動します。
Scheduler 7.0 に管理者アカウントでログインして、すべてをエクスポートします。これを行うには、[Configuration] > [Server configuration] に移動し、[Export] をクリックします。表示されたページで、次の操作を行います。
すべてのプロジェクトを選択します。
すべてのオプションを選択します。
Denodo Platform 7.0 がインストールされているコンピュータに接続し、以下を実行します。
Windows の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd tools\arn-index export.bat -h localhost -p 9000 -l <user name> -P <password> -f scheduler-index_upgrade.zip
Linux の場合:
cd <DENODO_HOME_7_0> cd tools/arn-index ./export.sh -h localhost -p 9000 -l <user name> -P <password> -f scheduler-index_upgrade.zip
このコマンドの
<user name>
と<password>
を管理者ユーザーの資格情報に置き換えてください。このスクリプトを実行すると、ファイル
scheduler-index_upgrade.zip
(フォルダ<DENODO_HOME>/tools/arn-index
) が生成されます。このファイルは、Scheduler Index の構成とインデックスを収めています。このファイルを、Denodo Platform 8.0 をインストールしたコンピュータにコピーします。Scheduler と Scheduler Index を停止します。
次の行を
com.denodo.exportMigrationCompatibility=true
以下のファイルから削除します。
<DENODO_HOME_7_0>/conf/scheduler/ConfigurationParameters.properties
<DENODO_HOME_7_0>/conf/arn-index/ConfigurationParameters.properties
Scheduler と Scheduler Index を起動します。
ITPilot
Wrapper Generation Tool 7.0 を開いて、ITPilot ラッパーをすべてエクスポートします。そのためには、[File] メニュー > [Export] をクリックします。詳細については、『Generation Environment Guide』のページ「 Migrating Wrappers Between Generation Environments: Import and Export 」(英語) を参照してください。
Solution Manager
Solution Manager に管理者アカウントでログインします。次に、左側でツリーを右クリックし、[Export] をクリックします。
[Generate the export file to migrate to the Denodo 8.0] を選択し、[Ok] をクリックします。
Denodo 8.0 にインポートするファイルが取得されます。
Virtual DataPort のアップグレード用の構成プロパティ: 「exportMigrationCompatibility」および「exportOnlyResources」¶
Denodo の各コンポーネントの設定とメタデータをエクスポートするプロセスの間、プロパティ「exportMigrationCompatibility」を「true」に設定する必要があります。このプロパティが設定されないと、取得したファイルに Denodo 8.0 との互換性がなくなる場合があります。
プロパティ「exportMigrationCompatibility」が「true」である間、Virtual DataPort に関して次のことを考慮してください。
クエリの実行と、ビューの作成/変更/削除が可能です。
VQL ステートメントの生成を伴うタスクを実行しないでください。たとえば、Solution Manager のリビジョンを作成したり、いずれかのエレメントの VQL をエクスポートしたりするなどです。このプロパティが「true」であるときに生成された VQL ステートメントの一部は、バージョン 8.0 に対してのみ互換性があるためです。
Virtual DataPort のグローバル設定を変更しないでください。
データソースに変更を加えないでください。
Virtual DataPort のメタデータをエクスポートする過程で、管理者は以下も行ってください。
プロパティ「com.denodo.vdb.catalog.exportOnlyResources」を「true」に設定します。
スクリプト「export.bat/sh」を実行して、「リソースファイル」を取得します。
さきほどのプロパティを「false」に設定します。
スクリプト「export.bat/sh」を再度実行して、「メタデータファイル」を取得します。
メタデータファイルの修正が簡単になるように、2 つのファイル (リソースファイルとメタデータファイル) を生成することをお勧めします。一般に、Denodo 8.0 にメタデータファイルをインポートする前に、メタデータファイルを変更する必要はありません。ただし、変更が必要であっても、このファイルにリソースが含まれている場合、リソースのサイズが大きいことから、多くのテキストエディターでは開くことができません (リソースファイルに、インポートした DenodoConnect コンポーネントや JDBC ドライバーなどが含まれる場合を考えてください)。
基本的には、リソースとメタデータの両方が含まれる 1 つのファイルのみを作成して構いません。これを行うには、プロパティ「exportOnlyResources」を設定せずに、スクリプト「export」を 1 回だけ実行します。
Denodo 7.0 の最新の更新プログラムをインストールできない場合の代替手段¶
現在のインストール環境に最新の更新プログラムをどうしてもインストールできない場合、以下の 2 つの代替手段がありますが、どちらも作業が煩雑になります。
Denodo Platform のいずれかのモジュールが、メタデータを外部データベースに保存するように構成されている場合、以下の手順に従います。
Denodo 7.0 を一時的にインストールし、そこで最新の更新プログラムをインストールします (この新しいインストール環境に外部データベースを設定する必要はありません)。
既存のインストール環境から 7.0 のメタデータをエクスポートして、一時インストール環境にインポートします。
このページの手順を実行します (一時インストール環境からメタデータをエクスポートします)。
この一時インストール環境のサーバーを停止し、フォルダを削除します。
どのモジュールも外部データベースにメタデータを保存するように構成 しなかった 場合、以下の手順に従います。
現在のインストール環境のサーバーをすべて停止します。
現在のインストール環境のフォルダのコピーを作ります。
Denodo 7.0 の最新の更新プログラムをインストールします。
このセクションで説明する手順を実施します。
このインストール環境のフォルダを削除し、ステップ 2 でコピーしたフォルダを元の場所に戻します。
Solution Manager でも同じです。