USER MANUALS

ライセンスが機能する仕組み

Denodo Platform には、ライセンスを機能させる必要があるサーバーが 5 種類あります。Virtual DataPort、Scheduler、ITPilot Browser Pool、ITPilot Verification、および Data Catalog の各サーバーです。これらのサーバーは動作を開始するために、起動時にライセンスをリクエストします。また、ライセンスが引き続き有効であることを確認するために、ライセンス更新リクエストを定期的に送信します。

注釈

Data Catalog サーバーを起動するには、Data Catalog サーバーを Solution Manager に登録しておく必要があります。

ここでは、サーバーがライセンスをリクエストする仕組みと、有効なライセンスの有無によってサーバーの動作がどのように異なるかについて説明します。

サーバーがライセンスを解決する方法

まず、すべての Denodo サーバーは、ライセンスが含まれるローカルファイルを検索します。以前のバージョンの Denodo Platform では、これがライセンスを取得する唯一の方法でした。ローカルライセンスを構成するには、以下のいずれかの操作を行う必要があります。

ローカルライセンスがない場合、Denodo サーバーは Denodo License Manager にライセンスをリクエストします。License Manager が適切に応答できるように、構成が以下の前提条件を満たす必要があります。

  1. ライセンスを必要としているサーバーの Denodo Platform で、License Manager にアクセスする方法を適切に構成します。この構成は、 インストール時 に、または Control Center で 行います。

  2. License Manager が動作していることを確認します。

  3. License Manager に グローバルライセンスをインストールします

  4. Solution Manager Administration Tool で、 環境クラスタ 、および サーバー のインフラストラクチャを定義します。サーバー定義の [Host] フィールドと [Port] フィールドは特に慎重に設定してください。これらのフィールドの値はサーバーの解決プロセスで使用されるからです。

  5. 環境に ライセンスシナリオを割り当てます

Denodo サーバーがライセンス情報を確認する必要がある場合、サーバーはその Denodo Platform に構成されている License Manager にライセンスリクエストを送信します。特に、リクエストには以下が含まれます。

  • サーバーが配置されているマシンの IP アドレスとホスト名

  • サーバーが着信リクエストを待機する ポート

License Manager は、 HostPort の値がリクエストと一致するサーバーをカタログ内で検索します。一致が見つかると、そのサーバーが含まれる環境を取得し、構成されているライセンスシナリオに従ってサーバーのライセンスを解決します。次に、すべてのライセンス要件が満たされているかどうかを検証し、すべて満たされている場合は、サーバーライセンスを返します。満たされていない場合は、エラーを返します。

注釈

ライセンスリクエストとライセンス使用を監視する方法については、「 [License Usages] テーブル 」で説明しています。

ライセンスリクエストのホスト名とポートのカスタマイズ

Denodo サーバーが Solution Manager から分離されていて、Solution Manager と Denodo サーバーとの通信がロードバランサーを経由していることがあります。このような場合、ロードバランサーのホスト名とポート (パブリックホスト名とポート) が Denodo サーバーで認識されないことがあるので、ロードバランサーのパブリックホスト名とポートを使用して、Solution Manager に Denodo サーバーを登録する必要があります。

Denodo サーバーのライセンスリクエストをカスタマイズして、パブリックホスト名とポートが送信されるようにすることで、このようなシナリオに対応できます。そのためには以下の手順に従います。

  1. すべての Denodo サーバーを停止します。

  2. ファイル <DENODO_HOME>/conf/SolutionManager.properties を編集して、次の各プロパティを追加します。

com.denodo.license. customLicenseRequestHostname

カスタムホスト名がライセンスリクエストに記述され、すべての Denodo サーバーに適用されます。

com.denodo.license. customLicenseRequestVdpPort

VDP サーバーから、着信リクエストを待機するポートの代わりにこのポートが送信されます。

com.denodo.license. customLicenseRequestSchPort

Scheduler サーバーから、着信リクエストを待機するポートの代わりにこのポートが送信されます。

com.denodo.license. customLicenseRequestDcPort

DATA CATALOG サーバーから、着信リクエストを待機するポートの代わりにこのポートが送信されます。

カスタムホスト名とポートの例
com.denodo.license.customLicenseRequestHostname=denodo-public-hostname
com.denodo.license.customLicenseRequestVdpPort=29999
com.denodo.license.customLicenseRequestSchPort=28000
com.denodo.license.customLicenseRequestDcPort=29443

ライセンス応答受信時の Denodo サーバーの動作

Denodo サーバーコンポーネントは起動時に、前述のようにライセンスをリクエストし、そのライセンスを再検証します。この検証が成功すると、サーバーは通常どおりに動作します。このプロセスで何らかの問題が発生した場合、サーバーはシャットダウンされます。

最初のライセンスリクエストの他にも、Denodo サーバーは定期的にライセンスリクエストを送信し、ライセンスが引き続き有効であることを確認したり、前回のリクエスト後に機能や要件が変更されている場合に機能や要件を更新したりします。この場合も、ライセンス要件が引き続き満たされていれば、サーバーは通常どおりに動作します。満たされていない場合、サーバーは新しい着信リクエストの待機を停止しますが、ライセンスリクエストの定期的な送信は継続し、ライセンスが再び有効になるまで待ちます。

ここでは、留意すべき特別な状況があります。サーバーが動作していて再度ライセンスの取得を試みたものの、ネットワークの問題により応答がない場合、サーバーは猶予期間に入ります。 猶予期間 とは、有効なライセンスがなくてもサーバーが通常どおりに動作できる期間です。

猶予期間は 5 日間です。猶予期間が終了してもサーバーが有効なライセンスを取得できていないと、サーバーは新しい着信リクエストの待機を停止します。ただし、定期的なライセンスリクエストの送信は常に継続します。

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