export スクリプト¶
export スクリプトは、Virtual DataPort サーバーのメタデータをエクスポートします。このスクリプトの機能は、Administration Tool の [Export] ダイアログおよび [Export database] ダイアログと同等です (「 サーバーメタデータのエクスポートとインポート 」を参照)。
メタデータは、以下の形式でエクスポートできます。
エクスポートされたエレメントを再作成するための VQL ステートメントをすべて含むファイル (
--file
オプション)。2 つのファイル (
--property includeProperties
オプション):データベースのすべてのエレメントの VQL ステートメントを含むファイル。環境に依存するパラメータの値は、実際の値ではなく、変数で表されます。
変数の値を含むプロパティファイル。詳細については、「 プロパティファイルへのエクスポート 」を参照してください。
リポジトリ: メタデータは一連のファイルに保存され、各ファイルにはエレメントを 1 つ作成するための VQL ステートメントが含まれます (
--repository
オプション)。エクスポートプロセスを実行すると、サーバーの仮想データベースそれぞれに対して 1 つずつフォルダが作成されます。各フォルダ内には、エレメントの各タイプ (フォルダ、データソース、ビューなど) に対応するフォルダが 1 つずつ存在し、そのフォルダ内には各エレメントに対応するファイルが 1 つずつ存在します。各ファイルには、そのエレメントを作成するための VQL ステートメントが記述されています。これは、バージョン管理システム (VCS) などのリビジョン管理システムを使用して、サーバーのメタデータと構成の変更を追跡する場合に役に立ちます。
注釈
サーバーのメタデータを VCS に保存する場合、Virtual DataPort の VCS 統合を使用することが推奨されます (「 バージョン管理システムの統合 」を参照)。ただし、サポートされていない VCS を使用する場合は、リポジトリへのエクスポートが必要になる可能性があります。
このスクリプトは、 <DENODO_HOME>/bin
ディレクトリにあります。その構文は次のとおりです。
export --login <login> [ --password <password> ]
[ --configurationfile <filename> ]
--server [//]<host>:[<port>][/<database name>] [ --nobom ]
[ --itponly ] [ --metadata-password <password> ]
{ --file <filename>
| --repository <path to repository>
[ { --element <path to element>
| --repository-element <identifier path> }
]*
}
[ --singleuser ] [ -P <property name>=<property value> ]*
[ --view <views> ]
パラメータ名 |
説明 |
---|---|
-l --login <login> |
サーバーに接続するために使用するログイン名。サーバーのすべてのメタデータをエクスポートする場合、 |
-p --password <password> |
サーバーに接続するために使用するパスワード。 パスワードを暗号化するには、 例: パラメータ |
-cf --configurationfile <filename> |
次の内容が記述された 1 行のファイルを指定します。
または
パスワードを暗号化するには、 -p と同時に指定することはできません。 |
-h --server <サーバーの URI> |
サーバーの URI (<host>:[<port>][/<database name>])。
|
-f --file <filename> |
VQL ステートメントを保存するターゲットファイルの名前。 このオプションを、 |
-z --zip |
指定されている場合、スクリプトは結果を zip ファイルに圧縮します。 |
-nb --nobom |
このパラメータを追加した場合、「バイトオーダーマーク」 (BOM) なし で出力ファイルが生成されます。 デフォルトでは、出力ファイルが UTF-8 でエンコードされていることを示す BOM マークが出力ファイルに追加されます。このマークが追加されていると、出力ファイルを読み取る必要があるアプリケーションは、そのエンコードをすぐに検出でき、推定する必要がありません。ただし、BOM を処理できないアプリケーションもあるため、その場合にこのパラメータを追加します。 |
-i --itponly |
WWW ラッパー (ITPilot ラッパー) のみをエクスポートします。 注: このオプションを使用するには、 |
-mp --metadata-password <password> |
指定したパスワードで機密値 (データソースのパスワードなど) を暗号化します。 プレーンテキストでパスワードを入力するのを避けるため、暗号化したパスワードを指定することができます。これを行うには、 例: |
-r --repository <path to repository> |
リポジトリを作成するディレクトリ、またはリポジトリがすでに存在するディレクトリのパス。 このオプションを、 |
-e --element |
リポジトリにおける 1 つのエレメントの相対パス。リポジトリにおける将来の位置を基準にして指定します。 例: |
-re --repository-element |
エレメントの ID パス。 この ID の構文は、 例: admin:view:/incidents
|
-su --singleuser |
1 つのファイルにエクスポートする場合 ( 指定されている場合、生成されるファイルの先頭に これにより、Virtual DataPort は、このファイルをインポートする間、シングルユーザーモードに切り替わります。 リポジトリにエクスポートする場合は、このオプションは無視されます。 注: シングルユーザーモードで Virtual DataPort サーバーにメタデータをインポートすることが強く推奨されます。 |
-P --property |
エクスポートプロセスを制御する一連の設定。次の構文を使用して 1 つまたは複数のプロパティを指定できます。
使用可能なプロパティを、表「 Properties than can be passed to the export script (--property parameter)」に示します。 |
-v --view <views> |
エクスポートに含めるビュー名のコンマ区切りのリスト。 1 つのファイルにエクスポートする場合 (
例:
例: |
エクスポートプロセスを制御するプロパティ (-P
、 --property
) を以下に示します。
--property に指定可能な引数 |
説明 |
---|---|
cluster |
デフォルト値:
注: このパラメータは非推奨です。非推奨のすべての機能のリストについては、「 Denodo Platform 8.0 で非推奨となった機能 」のセクションを参照してください。 Virtual DataPort サーバーのクラスタが存在する環境で動作する場合、メインサーバーには、それ以外のサーバーとは異なる設定を使用する必要があります。たとえば、「キャッシュメンテナンスタスク」はサーバーの 1 つでのみアクティブにすることができます。このシナリオでは、メインサーバーからメタデータをエクスポートして他のサーバーにインポートする際に、パラメータ パラメータ -P includeJMSListeners=no
-P includeDatabaseCacheMaintenanceProperties=no
-P excludeServerConfigurationProperties=
com.denodo.vdb.vdbinterface.server.VDBManagerImpl.registryURL,
com.denodo.vdb.vdbinterface.server.VDBManagerImpl.registryPort,
com.denodo.vdb.vdbinterface.server.VDBManagerImpl.shutdownPort,
com.denodo.vdb.vdbinterface.server.VDBManagerImpl.factoryPort,
com.denodo.vdb.vdbinterface.server.VDBManagerImpl.odbcPort,
com.denodo.vdb.cache.cacheMaintenance,
java.env.DENODO_OPTS_START,
java.env.DENODO_OPTS_STOP
-P excludeWebContainerConfigurationProperties=com.denodo.tomcat.http.port,
com.denodo.tomcat.shutdown.port,
com.denodo.tomcat.jmx.rmi.port,
com.denodo.tomcat.jmx.port,
java.env.DENODO_OPTS_START,
java.env.DENODO_OPTS_STOP
|
exclude_jdbc_wrapper_properties |
デフォルト値: |
excludeServerConfigurationProperties |
Virtual DataPort サーバー全体をエクスポートする場合、出力にはサーバーのすべての設定 (キャッシュモジュール、同時リクエスト数、デフォルトロケールなど) が含まれます。 このプロパティは、プロパティのカンマ区切りリストであり、プロパティの値はエクスポートされません。カンマと各プロパティ名の間にスペース文字が入っていないことを確認してください。 デフォルト値: 空のリスト 有効な値:
|
excludeWebContainerConfigurationProperties |
Virtual DataPort サーバー全体をエクスポートする場合、出力には、組み込み Web コンテナーのすべての設定が含まれます。 このプロパティは、プロパティのカンマ区切りリストであり、プロパティの値はエクスポートされません。 デフォルト値: 空のリスト 有効な値:
|
includeEnvSpecificElements |
環境に依存しているとみなされるエレメントのリストについては、「 環境に依存するエレメントと依存しないエレメントを別々のファイルにエクスポートする 」のセクションを参照してください。 注: このパラメータは非推奨です。代わりに |
includeNonEnvSpecificElements |
環境に依存していないとみなされるエレメントのリストについては、「 環境に依存するエレメントと依存しないエレメントを別々のファイルにエクスポートする 」のセクションを参照してください。 注: このパラメータは非推奨です。代わりに |
replaceExistingElements |
CREATE OR REPLACE VIEW p_customer AS SELECT ... |
dropElements |
|
includeContents |
デフォルト値: |
includeCreateDatabase |
データベース全体をエクスポートする場合にのみ有効です。
サーバーのすべてのメタデータをエクスポートする場合、出力にはすでに、データベースを作成するためのステートメントが含まれています。 |
includeCustomComponents |
|
includeDatabaseCacheMaintenanceProperties |
サーバーまたは 1 つのデータベースのメタデータをエクスポートする場合、出力には、「キャッシュメンテナンスタスク」の設定が含まれます。
デフォルト値: |
includeDependencies |
たとえば、このオプションを データベース全体またはサーバー全体のメタデータをエクスポートするのではない場合にのみ役立ちます。 |
includeDeployments |
デフォルト値: |
includeJars |
サーバー全体のメタデータをエクスポートするのではない場合、出力には、エクスポートするエレメントで使用される jar のみが含まれます。 デフォルト値: |
includeJMSListeners |
デフォルト値: |
includeProperties |
2 つのファイルを生成します。一方にはメタデータが含まれ、もう一方にはサーバーが動作する環境に値が依存するパラメータの値が含まれます。 リポジトリにエクスポートする場合 ( |
includeResources |
デフォルト値: |
includeScanners |
|
includeStatistics |
デフォルトでは、ビューの統計情報は、サーバー全体をエクスポートするときにのみエクスポートされます。データベースやビューをエクスポートするときにはエクスポートされません。ビューの統計情報を結果に含めるには、オプション デフォルト値: |
includeUserPrivileges |
yes の場合、出力には、エクスポートされたエレメントの権限を複製するステートメントが含まれます。つまり、以下の処理を実行するステートメントが含まれます。
デフォルト値: |
includeVCSConfiguration |
オプション デフォルト値: |
includeTagDependencies |
yes の場合、特定のデータベースからのエクスポートを実行したときに、エレメントのタグ (そのタグを使用しているエレメント) が出力に含まれます。 デフォルト値: |
このスクリプトは、以下のいずれかの終了コードを返します。
0: エラーなし。メタデータは正常にエクスポートされました。
126: エレメントのいずれかをエクスポートできませんでした。
1: 他のエラー。たとえば、スクリプトで Virtual DataPort サーバーとのコネクションを開くことができませんでした。
例
例 1:
export --server "//localhost:9999/database1"
--login admin
--password encrypted:iGTAJvv6CjEd1EvBVZyO4SSkgYCE7Z2C5PMZBLRUYk2YgeibnNZmk4HyTDcecoZuounNgjKxbsh1GO5bXjpRlRIkHOUaaVMj4INs7G3bLa3AE/1MGgSfiv3V4oC/1RVf
--singleuser
--zip
--file denodo_virtual_dataport_metadata.zip
--property includejars=yes
--property includescanners=yes
--property includeCustomComponents=yes
--property includeProperties=yes
この例では、 localhost
のポート 9999
で動作するサーバーの database1
のメタデータを、資格情報 admin
/admin
を使用してエクスポートしています。暗号化されたパスワードは encrypt_password
スクリプトを使用して取得しています。
作成された VQL ファイルとプロパティファイルは、圧縮ファイル denodo_virtual_dataport_metadata.zip
に保存されます。
例 2:
export --server "//localhost:9999"
--login admin
--password admin
--singleuser
--repository "C:/repository"
--property includejars=yes
--property includescanners=yes
--property includeCustomComponents=yes
この例では、すべてのデータベースのメタデータと、サーバーの設定をリポジトリにエクスポートしています。リポジトリは C:\repository
ディレクトリに作成されます。
例 3:
export --server "//localhost:9999"
--login admin
--password encrypted:iGTAJvv6CjEd1EvBVZyO4SSkgYCE7Z2C5PMZBLRUYk2YgeibnNZmk4HyTDcecoZuounNgjKxbsh1GO5bXjpRlRIkHOUaaVMj4INs7G3bLa3AE/1MGgSfiv3V4oC/1RVf
--singleuser
--repository "C:/repository"
--repository-element
"vdp_testing:datasource:jdbc:/Data sources/internet_ds"
この例では、 vdp_testing
データベースの internet_ds
という名前の JDBC データソースのメタデータをリポジトリにエクスポートしています。