Denodo Platform 9 の新機能¶
このページには、Denodo Platform と Solution Manager の 9.0 (すなわち、更新プログラムを除くバージョン 9) の拡張機能のリストを示します。
注釈
ここで示されているのは、Denodo 9 の独自機能です。Denodo 8.0 の最新の更新プログラム (8.0u20240306) に取り込まれた 9 の機能は、ここには示されていません。それらの機能については、「 Denodo 8.0u20240306 の新機能 」を参照してください。
Virtual DataPort
新しいスカラー関数:
日時関数:
ADDMILLIS: 日時の値にミリ秒を追加します。
GETTIMEFROMMILLIS: エポック と呼ばれる標準基本時間 (1970 年 1 月 1 日、00:00:00 GMT) 以降の指定したミリ秒数を表す「タイムゾーン付きタイムスタンプ」を返します。
テキスト関数:
BASE64_TO_HEX: Base64 でエンコードされたテキスト値を 16 進数でエンコードされたテキスト値に変換します。
CONCATLIST: 配列のすべての値を連結したテキスト値を返します。
DELETESPACES: テキスト値のすべてのスペースを削除します。
HEX_TO_BASE64: 16 進数でエンコードされたテキスト値を Base64 でエンコードされたテキスト値に変換します。
PRINTF: 指定された書式設定文字列と引数を使用して、書式設定された文字列を返します。
PROPERCASE: テキスト値の先頭文字を大文字、それ以外の文字を小文字にして返します。
その他の関数:
PIVOTREGISTER: 指定された配列の値を、指定された名前の列に変換します。
ST_WKBTOWKT: well-known binary (wkb) を well-known text (wkt) に変換する空間関数。
これらの関数は、 Denodo XtraFuncs パッケージに含まれていますが、今回 Denodo に標準で含まれるようになりました。
Virtual DataPort - データソース
新しいデータソース MongoDB (NoSQL データベース)
以前のバージョンからのアップグレードであり、 Denodo MongoDB カスタムラッパー を使用していた場合、新しいデータソースを使用することをお勧めします。なぜなら、イントロスペクション (基本ビューを作成しやすくなる) や強化されたプッシュダウン機能を備えており、MongoDB を使用するクエリの実行がほとんどの場合で速くなるからです。
Virtual DataPort に OData 2 と OData 4 のカスタムラッパーが追加されました。サポートサイトからそれらをダウンロードする必要はなくなりました。Design Studio でカスタムラッパーを作成するには、ウィザードを開いてデータソースを作成し、「 OData 」と入力します。
Alibaba Cloud の MaxCompute データベース用の新しい JDBC アダプター。
Virtual DataPort - 実行エンジン
Denodo が基盤となるデータベースにプッシュダウンできない SQL 構文を含むサブクエリに加えてウィンドウ関数を使用するクエリを実行エンジンが実行する場合、Denodo の実行エンジンは、そのデータを Denodo MPP (つまり、Presto サーバー) に移動して「クエリを解決」します。
ビューをキャッシュするテーブルの作成、リモートテーブルの作成、およびサマリを作成するために実行エンジンが実行する DDL コマンドを グラフィカルにカスタマイズ できるようになりました。
Denodo MPP に関するさまざまな拡張機能:
ビューのデータをキャッシュするため、およびリモートテーブルやサマリのデータの保存などの一括読み込み操作を行うために、 Apache Iceberg 形式を Denodo MPP で使用できるようになりました。
Denodo MPP データソースで、MPP の Delta フォルダのイントロスペクションをグラフィカルに実行できます。
Denodo MPP を使用するクエリの実行プランに、MPP 自体でクエリを実行する場合に関する情報も含まれるようになりました。
Virtual DataPort - オペレーションとセキュリティ
エレメントの VQL を取得する場合、その結果には、他のデータベースに存在するエレメントが含まれます。これには、 データベースのエクスポート を行う際にそのデータベースに存在するエレメントが他のデータベースのエレメントに依存する場合およびエレメントの [VQL] ピルでエレメントが他のデータベースのエレメントに依存する場合が含まれます。以前のバージョンでは、エレメントの VQL を取得した結果には、他のデータベースに存在するその依存関係の VQL は含まれませんでした。
新しいストアドプロシージャ GET_GLOBAL_SECURITY_POLICIES_TAGS は、グローバルセキュリティポリシーで使用するタグに関する情報を返します。
アクション [Stop the query when the maximum number of rows returned has been reached] の行数制限に達した場合、Resource Manager がクライアントアプリケーションにエラーを返すようになりました。以前のバージョンでは、クエリは、クライアントアプリケーションに警告することなく、「静かに」停止していました。
Virtual DataPort - バージョン管理システム
リモートリポジトリから変更をプルする場合、変更によるエレメントの作成または変更を妨げる競合またはエラーが存在するために、そのプロセスが失敗する可能性があります。たとえば、すでに存在していない別のビューを参照するビューをインポートする場合です。このような問題を解決しやすくするために、Denodo 9 にはそれらを解決するための 未解決エレメント という新しいウィザードが追加されました。
ユーザーとロール、それらの権限、およびグローバルセキュリティポリシーをバージョン管理できるようになりました。
2 つの Git コミット間で追加/変更/削除されたエレメントを作成するための VQL ステートメントを取得できるようになりました。これを行うには 2 つの方法があります。
コマンド GET_REVISION を使用する。
export スクリプト を使用する。このスクリプトに、パラメータ
-revision <Git commit id>
が追加されました。
Virtual DataPort - ドライバー (JDBC および ODBC)
JDBC ドライバーに、JDBC API のメソッド PreparedStatement.setArray(...) が実装されました。
バージョン 9 の JDBC ドライバーと ODBC ドライバーは、Virtual DataPort 8.0 と互換性があります。8.0 のドライバーは、Virtual DataPort バージョン 9 と互換性があります。その詳細については、「 Virtual DataPort サーバーとそのクライアントとの間の下位互換性 」を参照してください。
Virtual DataPort - Denodo によって公開される Web サービス
REST/SOAP Web サービスをデプロイまたは再デプロイする場合、Design Studio と Administration Tool が、ユーザーが指定した資格情報を検証するようになりました。
Design Studio
新しいようこそページから最もよく使われるタスクや Denodo Community のリソースに直接アクセスできるようになり、新しいユーザーのオンボーディングを高速化しました。
データソースを作成するための新しいウィザードが追加されました。
使いやすさが向上し、より現代的なルックアンドフィールになりました。
Denodo テンプレート (別名 Software as a service ウィザード) が追加されました。以前のバージョンでは、広く使われている SaaS サービス (Microsoft Dynamic 365、Marketo、Google Analytics など) の REST API をクエリするために必要なデータソースとビューを作成する VQL ファイルを含む Denodo テンプレート をすでに提供しています。これらのコンポーネントは Design Studio に追加されたので、ダウンロードする必要はなくなりました。それらを使用するには、 [File] メニュー > [New] > [Data source] をクリックし、[Software as a Service] をクリックします。これらは、それ自体はデータソースではなく、JSON と XML のデータソースおよびそれらの REST API をクエリするために作成されたビューの集合にすぎません。
ビューのキャッシュが有効な場合、ビューの [OPTIONS] ピルは、キャッシュを更新する VDPCache タイプの Scheduler ジョブを表示します。この拡張機能は、Denodo Platform ではなく、Solution Manager の Design Studio で使用可能です (『Virtual DataPort 管理ガイド』の「 キャッシュ更新ジョブ 」を参照)。
タグの [SUMMARY] ピルに、作成日時、最終変更日時、所有者、タグを参照する グローバルセキュリティポリシー など、タグに関して表示される情報が追加されました。
Data Catalog
Denodo 9 の Data Catalog では、SQL の知識を持たないビジネスユーザー向けに、ウィジウィグ (what you see is what you get) の原則に基づく データ準備 という新しい機能が追加されました。これにより、非技術系ユーザーがビューのクエリ、フィルタの追加などを実行できるようになります。詳細については、「 データ準備 」を参照してください。
Data Catalog からユーザーの過去のアクティビティに基づく提案が提供されるようになり、フィールドや変換を作成しやすくなりました (「 提案を使用した派生フィールドの追加 」を参照)。
データベースのすべてのビューとそのアソシエーションを確認できるようになりました (「 データベースのアソシエーション 」を参照)。
管理者は、タグ、カテゴリなどの追加/変更/削除など、すべてのユーザーアクティビティを監査し、ログに記録できるようになりました。
管理者は、 使用状況統計 を収集するために、DenodoConnect のコンポーネント Denodo Incremental Cache Load をダウンロードしてインストールする必要がなくなりました。8.0 ではそうする必要がありました。
Solution Manager
リビジョンは常にトランザクション内でデプロイされます。その結果、エラーが発生した場合のロールバックが速くなりました。
Scheduler
Scheduler の REST API に新しいエンドポイントが追加されました。
ジョブの名前に基づいてジョブの情報を取得する新しいエンドポイント
特定のビューのキャッシュをロードする VDPCache タイプのすべてのジョブを取得する新しいエンドポイント
さまざまなモジュールに適用される拡張機能
Denodo Platform と Solution Manager のインストールの際、インストーラーは、すべてのモジュールが Virtual DataPort のデータソースのパスワードおよび他のシークレットを暗号化するために使用する一意の暗号化キーを作成します。
これは、セキュリティの観点で重要です。ただし、いくつかの影響があります。主な影響として、組織の Denodo Platform と Solution Manager のすべてのインストール環境で同じ暗号化キーを使用する必要があります。インストールガイドのインストール後のタスクの 1 つでその方法を説明しています。
オペレーティングシステム Red Hat Enterprise Linux (RHEL) のバージョン 9.x がサポートされるようになりました (「 サポートされるオペレーティングシステム 」を参照)。
インストーラー
Windows 向けの Denodo Platform と Solution Manager のインストーラーがデジタル署名されるようになりました。これにより、ファイルの整合性が保証され、Denodo Platform を初めてインストールする際のウイルス対策ソフトウェアや他のセキュリティアプリケーションによる問題が回避されます。
このページを読むことに加えて、以前のバージョンからアップグレードする場合は、以下も参照してください。
Denodo Platform で廃止された機能: 最も注目すべきなのは、Virtual DataPort のデスクトップの Administration Tool が廃止されたことです。