Denodo 9.1 の新機能¶
ここでは、Denodo Platform と Solution Manager の更新プログラム 9.1 の主な拡張機能を紹介します。ただし、すべてではありません。拡張機能とバグ修正の完全なリストについては、この更新プログラムのページの サポートサイト 内にあるリリースノートを参照してください。
Virtual DataPort
Denodo Assistant は、人工知能を利用して仮想モデルの作成や使用を容易にする Denodo Platform の各種機能を 1 つにまとめたものです。今回の更新では複数の機能が追加され、 大規模言語モデル (LLM) を使用して Virtual DataPort で以下を行うことができるようになりました。
ビューのメタデータに基づいて、ビューとそのフィールドに対してより適切な説明を提案する。この機能を使用するには、ビューを編集して [Output] タブに移動します。
派生ビューのフィールドに対して新しい名前を提案する。「技術的」な名前が付いたフィールドが含まれる基本ビューを使用していて、その名前をビジネスユーザーに適した名前に変更したほうが良い場合に便利です。
VQL シェルで [Denodo Assistant] をクリックして次の操作を行う。
SQL クエリの処理内容を説明する。
構文エラーが原因でクエリが失敗する場合に修正を支援する。
組み込みの LLM はありません。 Amazon Bedrock や OpenAI など、人気のあるサードパーティのサービスを利用します。Denodo では、これらのサービスの REST API を使用してメタデータをサービスに送信し、目的の出力を取得します。これらの機能を有効化する場合、Denodo の管理者は組織のユーザーアカウントを提供する必要があります。
これらの機能を使用するには、管理者はまず [Server configuration] > [DENODO ASSISTANT] で機能を有効にする必要があります。管理者以外のユーザーがこれらの機能を使用するには、ロール use_large_language_model_role が必要です。詳細については、「 大規模言語モデルを使用する Denodo Assistant の機能 」を参照してください。
Virtual DataPort でプロトコル Arrow Flight SQL がサポートされました。このプロトコルは高パフォーマンスが得られるように設計されており、Apache Arrow の列データ形式を使用します。このプロトコルを使用して他のアプリケーションから Virtual DataPort に接続できるようになりました。手順の説明については、「 Arrow Flight-SQL を使用したアクセス 」のページを参照してください。
ADO.Net を使用してアプリケーションから Virtual DataPort に接続できる状態になっています。Virtual DataPort が .Net Entity Framework Core オブジェクトデータベースマッパー 、 .Net extension EF Core Power Tools 、および .Net Data Provider for PostgreSQL の新しいバージョンと互換になりました (「 ADO.NET データプロバイダー経由でのアクセス 」を参照してください)。
新しい SQL 関数:
テキスト関数: 「LEFT」と「RIGHT」、 STARTWITH と ENDWITH 、 LEFTPAD と RIGHTPAD など
日時関数: GETWEEKSBETWEEN
空間関数: ST_AREA 、 ST_AREA_METERS 、 ST_BOUNDARY など
これらの関数は、Denodo 8.0 の Denodo XtraFuncs パッケージに含まれていますが、今回 Denodo に標準で含まれるようになりました。
Virtual DataPort - データソース
HTTP サーバーからデータを取得する データソースの DF (区切り形式ファイル)、JSON、および XML の向上:
秒/分あたりのリクエストの最大数を制限できるようになりました。このような制限が課されている API に対してクエリを実行する場合に便利です。
Cookie を使用して API にログインする際に、その Cookie を別の HTTP リクエストで取得する必要がある場合のサポート (「 ログインエンドポイント認証 」を参照)。
キーと値で構成される本文 (つまり、「parameter1=value1¶meter2=value2...」) で POST リクエストを送信するデータソースを簡単に作成できるようになりました。このためには、データソースの構成で Content type application/x-www-form-urlencoded を選択します。
JDBC アダプター:
新しい JDBC アダプター:
Microsoft Fabric ウェアハウス
SQreamDB
OAuth 認証をサポートする JDBCアダプターで クライアント資格情報 の認証フローがサポートされるようになりました (「 OAuth 認証をサポートする JDBC アダプターのリスト 」を参照)。
組み込み MPP で Iceberg フォルダがサポートされるようになりました (「 Parquet、Delta、Iceberg 形式のオブジェクトストレージデータ 」を参照)。
Virtual DataPort - 実行エンジン
Virtual DataPort の安定性を向上させるための新機能である、新しい メモリ安定性制御機能 が追加されました (「 メモリ不足の自動回復 」を参照)。
実行エンジン が改良され、特定のクエリの実行が高速化されました。
関連付け条件を半結合プランの結合条件として扱うことができる場合、「マージ戦略」を使用して WHERE サブクエリを「=」などのスカラー演算子とともに実行します。
関連付けられていないスカラーサブクエリを JOIN として書き換えることができます。
次の条件を満たす場合、WHERE 句内の関連付けられたスカラーサブクエリを JOIN として書き換えることができます。
関連付けられた条件が field1 = field2 であり、かつ
サブクエリが GROUP BY フィールドのない集約で、 COUNT とは異なる集約関数である
...
Virtual DataPort - Design Studio
派生ビューの作成時のユーザーエクスペリエンスがいくつかの点で向上しました。例をいくつか示します。
Execute edited 機能が追加され、作成するビューに対応するクエリを実行できるようになりました。
[Model] タブに、プライマリキー、複合フィールドのサブフィールド、およびビューのソースタイプのプロパティが表示されるようになりました。
Virtual DataPort - ODBC ドライバー
このドライバーで圧縮データを転送できるようになり、データの転送が高速化されます。特に WAN 環境で便利です。
Data Catalog
アシスト付きクエリ の機能が改善されました。これには、正確な応答を得るために 大規模言語モデル (LLM) に送信するデータの改善などがあります。また、LLM ベンダーが提供する最新モデルの追加など、ユーザーインターフェイスにも改善がいくつか適用されました。
リクエストを管理できるユーザーの権限を管理者がきめ細かく設定できるようになりました (「 権限の構成 」を参照)。
Scheduler
Scheduler のメタデータを Amazon Aurora に保存するときに、認証方法として AWS IAM 資格情報 と AWS インスタンス資格情報 を Scheduler で使用できるようになりました。
ドキュメントのリリースノート
Denodo 9 より、Denodo 9.0、9.1 などのドキュメントが利用できるようになりました (ドキュメントの左上にあるドロップダウンを参照)。Denodo の以前のメジャーバージョンでは、ドキュメントは常にそのバージョンの最新の更新を参照していました。
非推奨機能に関する情報
この更新プログラムのリリースにともなって、以下の機能が廃止されました。
Apache Hive の次のバージョン用の JDBC アダプター: 0.13.0、1.1.0、および 2.0.0
Apache Spark SQL の次のバージョン用の JDBC アダプター: 1.5、1.6、および 2.x
詳細については、「 Denodo Platform で廃止された機能 - JDBC アダプター 」を参照してください。
非推奨のすべての機能のリストは、「 Denodo Platform で廃止された機能 」を参照してください。