USER MANUALS


Denodo 8.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境の設定とメタデータのエクスポート

ここでは、Solution Manager も含めた Denodo Platform 8.0 の各モジュールの設定とメタデータをエクスポートする手順について説明します。

注釈

Denodo 6.0 からアップグレードする場合、「 Denodo 6.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境からの設定とメタデータのエクスポート 」を参照してください。

注釈

Denodo 7.0 からアップグレードする場合、「 Denodo 7.0 からのアップグレード現在のインストール環境の設定とメタデータのエクスポート 」を参照してください。

重要

アップグレードに進む前に、Denodo Platform 8.0 の最新の更新プログラムをインストールします。アップグレードでサポートされる構成は、最新の更新プログラムを適用したもののみです。 8.0 の最新でない更新プログラムからエクスポートする場合、設定とメタデータが Denodo Platform 9 でインポートできない形式になる場合があります。

現在のインストール環境に最新の更新プログラムをインストールできない場合、後述する Denodo 8.0 の最新の更新プログラムをインストールできない場合の代替手段 を参照してください。

使用していないモジュールのメタデータと設定をエクスポートする必要はありません。

Virtual DataPort

Virtual DataPort のメタデータと設定をエクスポートするにあたって、2 つのファイルを取得します。

  1. メタデータファイル: データソース、ビュー、Web サービスなどの CREATE コマンドや、設定を変更するコマンドなどが含まれているファイルです。

  2. リソースファイル: Virtual DataPort の「リソース」が含まれているファイルです。具体的には、以下のようなリソースです。

    • Design Studio の [File] メニュー > [Extension management] を使用してインポートした DenodoConnect コンポーネント、JDBC ドライバー、およびその他の拡張機能。

    • keytab ファイルと krb5 ファイル (Kerberos を有効にした場合)。

    • SAP Java Connector (JcO)。このコネクターをインポートした場合、これもリソースファイルに含まれます。

    • 他の類似のリソース。

    このファイルには、上記のリソースが Base64 でエンコードされた状態で含まれています。

    以前のバージョンの Denodo にアップグレードする場合、Denodo に同梱されていないドライバーは、手動で新しいインストール環境にコピーする必要がありました。リソースファイルを生成することで、Denodo 9 にアップグレードするプロセスが簡単になります。

重要

このプロセスの間、一部の Denodo コンポーネントでは、構成プロパティ「com.denodo.exportMigrationCompatibility」を「true」に設定する必要があります (詳細については、 このページの最後 を参照)。このプロパティを設定しないと、取得したファイルに Denodo 9 との互換性がなくなる場合があります。Virtual DataPort では、一部の VQL コマンドは Virtual DataPort 9 で実行すると失敗します。

  1. 管理者アカウントで Design Studio 8.0 にログインします。

  2. VQL シェルから以下のコマンドを実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = 'true';
    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = 'true';
    

    この変更を適用するために再起動する必要は ありません

  3. Denodo Platform 8.0 がインストールされているコンピュータに接続し、コマンドラインから以下のコマンドを実行します。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd bin
      .\export.bat --login "<user name>" --metadatapassword "<metadata_password>" --server "localhost:9999" --file resources_denodo.vql -P includeJars=yes -P includeResources=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd bin
      ./export.sh --login '<user name>' --metadatapassword '<metadata_password>' --server 'localhost:9999' --file resources_denodo.vql -P includeJars=yes -P includeResources=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
      

    このコマンドで以下の置き換えを実行します。

    • <user name> を (管理者アカウントの) ユーザー名に置き換えてください。このコマンドを実行すると、パスワードが要求されます。

    • <metadata_password> を、機密値を暗号化するためのパスワードに置き換えてください。パスワードをプレーンテキストのまま入力するのを避けて、暗号化したパスワードを指定できます。それには、スクリプト encrypt_password を使用して暗号化したパスワードを取得し、その値の先頭に encrypted を付加します。

    重要

    パラメータ --metadatapassword <metadata_password> を使用してエクスポートする必要があります。このパラメータを設定しないと、取得したファイルに Denodo 9 との互換性がなくなる場合があります。

    このパスワードを書き留めます。後でこのファイルを Denodo 9 にインポートする際に、このパスワードを入力する必要があります。

    このスクリプトを実行すると、リソースファイル (resources_denodo.vql) がフォルダ <DENODO_HOME>/bin に生成されます。これを自分のコンピュータにコピーします。

  4. VQL シェルに戻って、以下を実行します。

    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL;
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = 'false';
    
  5. コマンドラインから以下のコマンドを実行します (パラメータ --file の値が、手順 3 とは異なることに注意)。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd bin
      .\export.bat --login "<user name>" --metadatapassword "<metadata_password>" --server "localhost:9999" --file metadata_denodo.vql -P cluster=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd bin
      ./export.sh --login '<user name>' --metadatapassword '<metadata_password>' --server 'localhost:9999' --file metadata_denodo.vql -P cluster=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
      

      重要

      パラメータ --metadatapassword を使用してエクスポートする必要があります。このパラメータを設定しないと、取得したファイルに Denodo 9 との互換性がなくなる場合があります。後でこのファイルを Denodo 9 にインポートする際に、このパスワードを入力する必要があります。

    このスクリプトを実行すると、メタデータファイル (metadata_denodo.vql) がフォルダ <DENODO_HOME>/bin に生成されます。これを自分のコンピュータにコピーします。

  6. スクリプト「export」の実行後に次のメッセージが表示された場合、

    MIGRATION TO 9 - WARNINGS SUMMARY
    

    すぐ下に表示されたメッセージをコピーしてください。この情報は、アップグレードプロセスの次の手順で必要となります。

    この警告メッセージが 表示されなかった場合 、変更を加えることなく、この VQL ファイルを Virtual DataPort 9 にインポートできます。

  7. VQL シェルから以下のコマンドを実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = NULL;
    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL;
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = NULL;
    

Data Catalog

  1. Data Catalog 8.0 に管理者アカウントでログインし、すべてをエクスポートします。これを行うには、[Administration] メニュー > [Import/Export] > [Export] をクリックします。表示されたダイアログで、すべてのオプションを選択します。

Scheduler および Scheduler Index

  1. Scheduler 8.0 に管理者アカウントでログインして、すべてをエクスポートします。これを行うには、[Configuration] > [Server configuration] に移動し、[Export] をクリックします。表示されたページで、次の操作を行います。

    1. すべてのプロジェクトを選択します。

    2. すべてのオプションを選択します。

  2. Denodo Platform 8.0 がインストールされているコンピュータに接続し、以下を実行します。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd tools\arn-index
      
      .\export.bat -h localhost -p 9000 -l "<user name>" -P "<password>" -f scheduler-index_upgrade.zip
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_8_0>
      cd tools/arn-index
      
      ./export.sh -h localhost -p 9000 -l '<user name>' -P '<password>' -f scheduler-index_upgrade.zip
      

    このコマンドの <user name><password> を管理者ユーザーの資格情報に置き換えてください。

    このスクリプトを実行すると、ファイル scheduler-index_upgrade.zip (フォルダ <DENODO_HOME>/tools/arn-index) が生成されます。このファイルには、Scheduler Index の構成とインデックスが入っています。このファイルを Denodo Platform 9 をインストールしたコンピュータにコピーします。

注釈

更新プログラム 8.0u20220815 またはそれ以前から最新の 8.0 更新プログラムにアップグレードした直後である場合、Data Catalog と Scheduler はどちらも更新プログラム 8.0u20220815 またはそれ以前の更新プログラムが適用されている Scheduler-Index で生成されたインデックスを使用できなくなるため、 Lucene インデックスをアップグレード する必要があります。

Solution Manager

  1. 管理者アカウントで Design Studio 8.0 を使用して組み込み VDP サーバーにログインします。

  2. VQL シェルから以下のコマンドを実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = 'true';
    

    この変更を適用するために再起動する必要は ありません

  3. Solution Manager に管理者アカウントでログインします。次に、左側でツリーを右クリックし、[Export] をクリックします。

  4. VQL シェルに戻って、以下を実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility' = NULL;
    

Denodo 9 にインポートするファイルが取得されます。

注釈

Solution Manager 9 は、そのファイルに含まれるすべてのエレメントをインポートするわけではありません。「 Solution Manager 8.0 からのインポート 」を参照してください。

Virtual DataPort のアップグレード用の構成プロパティ: 「exportMigrationCompatibility」および「exportOnlyResources」

Denodo の各コンポーネントの設定とメタデータをエクスポートするプロセスの間、プロパティ「exportMigrationCompatibility」を「true」に設定する必要があります。このプロパティが設定されないと、取得したファイルに Denodo 9 との互換性がなくなる場合があります。

プロパティ「exportMigrationCompatibility」が「true」である間、Virtual DataPort に関して次のことを考慮してください。

  • クエリの実行と、ビューの作成/変更/削除が可能です。

  • VQL ステートメントの生成を伴うタスクを実行しないでください。たとえば、Solution Manager のリビジョンを作成したり、いずれかのエレメントの VQL をエクスポートしたりするなどです。このプロパティが「true」であるときに生成された VQL ステートメントの一部は、バージョン 9 に対してのみ互換性があるためです。

  • Virtual DataPort のグローバル設定を変更しないでください。

  • データソースに変更を加えないでください。

Virtual DataPort のメタデータをエクスポートする過程で、管理者は以下も行ってください。

  1. プロパティ「com.denodo.vdb.catalog.exportOnlyResources」を「true」に設定します。

  2. スクリプト「export.bat/sh」を実行して、「リソースファイル」を取得します。

  3. さきほどのプロパティを「false」に設定します。

  4. スクリプト「export.bat/sh」を再度実行して、「メタデータファイル」を取得します。

メタデータファイルの変更が簡単になるように、2 つのファイル (リソースファイルとメタデータファイル) を生成することをお勧めします。一般に、Denodo 9 にメタデータファイルをインポートする前に、メタデータファイルを変更する必要はありません。ただし、変更が必要であっても、このファイルにリソースが含まれている場合、リソースのサイズが大きいことから、多くのテキストエディターでは開くことができません (リソースファイルに、インポートした DenodoConnect コンポーネントや JDBC ドライバーなどが含まれる場合を考えてください)。

基本的には、リソースとメタデータの両方が含まれる 1 つのファイルのみを作成して構いません。これを行うには、プロパティ「exportOnlyResources」を設定せずに、スクリプト「export」を 1 回だけ実行します。

Denodo 8.0 の最新の更新プログラムをインストールできない場合の代替手段

現在のインストール環境に最新の更新プログラムをどうしてもインストールできない場合、以下の 2 つの代替手段がありますが、どちらも作業が煩雑になります。

  1. Denodo Platform のいずれかのモジュールが、メタデータを外部データベースに保存するように構成されている場合、以下の手順に従います。

    1. Denodo 8.0 を一時的にインストールし、そこで最新の更新プログラムをインストールします (この新しいインストール環境に外部データベースを設定する必要はありません)。

    2. 既存のインストール環境から 8.0 のメタデータをエクスポートして、一時インストール環境にインポートします。

    3. このページの手順を実行します (一時インストール環境からメタデータをエクスポートします)。

    4. この一時インストール環境のサーバーを停止し、フォルダを削除します。

  2. どのモジュールも外部データベースにメタデータを保存するように構成 しなかった 場合、以下の手順に従います。

    1. 現在のインストール環境のサーバーをすべて停止します。

    2. 現在のインストール環境のフォルダのコピーを作ります。

    3. Denodo 8.0 の最新の更新プログラムをインストールします。

    4. このセクションで説明する手順を実施します。

    5. このインストール環境のフォルダを削除し、ステップ 2 でコピーしたフォルダを元の場所に戻します。

Solution Manager でも同じです。

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