Denodo 6.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境からの設定とメタデータのエクスポート

ここでは、 Denodo Platform 6.0 の各モジュールの設定とメタデータをエクスポートする手順について説明します。

重要

Denodo 7.0 からアップグレードする場合、次のページ (「 Denodo 7.0 からのアップグレード: 現在のインストール環境の設定とメタデータのエクスポート 」) を参照してください。

重要

アップグレードに進む前に、Denodo Platform 6.0 の最新の更新プログラムをインストールします。アップグレードでサポートされる構成は、最新の更新プログラムを適用したもののみです。6.0 の最新でない更新プログラムからエクスポートする場合、設定とメタデータが Denodo Platform 8.0 でインポートできない形式になる場合があります。

現在のインストール環境に最新の更新プログラムをどうしてもインストールできない場合、以下の手順に従ってください。

  1. 現在のインストール環境のサーバーをすべて停止します。

  2. 現在のインストール環境のフォルダーのコピーを作ります。

  3. Denodo 6.0 の最新の更新プログラムをインストールします。

  4. このセクションで説明する手順を実施します。

  5. このインストール環境のフォルダーを削除し、ステップ 2 でコピーしたフォルダーを元の場所に戻します。

使用していないモジュールのメタデータと設定をエクスポートする必要はありません。


Java 8 Update 161 への変更

重要

このアップグレードプロセスでは、Java Runtime Environment (JRE) を Java 8 update 161 以上に変更する必要があります (Java 9 以上のバージョンは使用不可)。この変更が必要なのは、ユーザーやデータソースのパスワードは Denodo 8.0 と同じ暗号化アルゴリズムを使用してエクスポートされますが、その暗号化アルゴリズムが Denodo 6.0 より強固になっているからです。JRE を変更しない場合、エクスポート処理は失敗します。

Java 8 update 161 (またはそれ以降) を取得するには、以下の複数の方法があります。

  1. Denodo 7 のインストール環境を利用できる場合、ディレクトリ <DENODO_HOME_7_0>/jre を Denodo 7.0 のインストール環境から <DENODO_HOME_6.0> へコピーします (Denodo 8.0 のインストール環境からは、Java 11 が含まれるためコピーできません)。

  2. または、以下の OpenJDK 8 - HotSpot をダウンロードします。

    AdoptOpenJDK プロジェクトでは、信頼性の高い OpenJDK バイナリをすべてのプラットフォームで提供しています。

  3. または、Oracle のダウンロードにアクセスできる場合、 Java SE 8 Archive Downloads から Java Runtime Environment (JRE) をダウンロードします。

AdoptOpenJDK と Oracle JRE はいずれもサポートされています。

その後、以下の手順に従って実施してください。

  1. カレントディレクトリ <DENODO_HOME_6_0>/jre の名前を jre_1.7 に変更します。

  2. 新バージョンの Java をディレクトリ <DENODO_HOME_6_0>/jre に置きます。その結果、ファイル <DENODO_HOME_6_0>/jre/bin/java になります。

  3. ファイル <DENODO_HOME_6_0>/jre_1.7/lib/security/cacerts を {<DENODO_HOME_6_0>}/jre/lib/security/cacerts` へコピーします (ファイル置換)。

    このファイルは トラストストア であり、Denodo が開く SSL コネクションが引き続き動作するために必要なものです。

  4. コマンドラインから以下を実行して、想定通りのパスに JRE が存在することを確認します。

Linux の場合
<DENODO_HOME_6_0>/jre/bin/java -version
Windows の場合
<DENODO_HOME_6_0>\jre\bin\java.exe -version

次のようなテキストが出力されます。

openjdk version "1.8.0_275"
OpenJDK Runtime Environment (AdoptOpenJDK)(build 1.8.0_275-b01)
OpenJDK 64-Bit Server VM (AdoptOpenJDK)(build 25.275-b01, mixed mode)

または次のようになります。

java version "1.8.0_162"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.8.0_162-b12)
Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 25.162-b12, mixed mode)

Virtual DataPort

Virtual DataPort のメタデータと設定をエクスポートするにあたって、2 つのファイルを取得します。

  1. メタデータファイル: データソース、ビュー、Web サービスなどの CREATE コマンドや、設定を変更するコマンドなどが含まれているファイルです。

  2. リソースファイル: Virtual DataPort の「リソース」が含まれているファイルです。具体的には、以下のようなリソースです。

    • データソースで使用される JDBC ドライバーのうち、Denodo Platform に同梱されていないもの。たとえば、Teradata データソースがある場合は Teradata ドライバーを必要としますが、この VQL ファイルに Teradata ドライバー自体が含まれるため、新しいインストール環境にコピーする必要はありません。

    • Administration Tool の [File] メニュー > [Extension management] を使用してインポートした DenodoConnect コンポーネントとその他の拡張機能。

    • keytab ファイルと krb5 ファイル (Kerberos を有効にした場合)。

    • SAP Java Connector (JcO)。このコネクターをインポートした場合、これもリソースファイルに含まれます。

    • その他の類似するリソース。

    このファイルには、上記のリソースが Base64 でエンコードされた状態で含まれています。

    以前のバージョンの Denodo にアップグレードする場合、Denodo に同梱されていないドライバーは、手動で新しいインストール環境にコピーする必要がありました。リソースファイルを生成することで、Denodo 8.0 にアップグレードするプロセスが簡単になります。

重要

このプロセスの間、一部の Denodo コンポーネントでは、構成プロパティ「com.denodo.exportMigrationCompatibility80」を「true」に設定する必要があります (詳細については、 このページの最後 を参照)。このプロパティを設定しないと、取得したファイルに Denodo 8.0 との互換性がなくなる場合があります。Virtual DataPort では、一部の VQL コマンドは Virtual DataPort 8.0 で実行すると失敗します。

  1. Virtual DataPort 6.0 の Administration Tool を開いて、管理者アカウントでログインします。

  2. VQL シェルから以下のコマンドを実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility80' = 'true';
    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = 'true';
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibility.migrateDateTypes' = 'true';
    

    この変更を適用するために再起動する必要は ありません

    プロパティ migrateDateTypes の設定は必須ではなく推奨です。このプロパティについては、後述の「 ビューの自動変換による新しい日時データ型の使用 」を参照してください。

  3. Virtual DataPort サーバーを再起動して、プロパティの値の変更を適用します。

  4. Denodo Platform 6.0 がインストールされているコンピュータに接続し、コマンドラインから以下のコマンドを実行します。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd bin
      export.bat --login <user name> --password "<password>" --file resources_denodo.vql --server "localhost:9999" -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd bin
      ./export.sh --login <user name> --password "<password>" --file resources_denodo.vql --server "localhost:9999" -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P replaceExistingElements=yes
      

    このコマンドの <user name><password> を管理者ユーザーの資格情報に置き換えてください。

    このスクリプトを実行すると、リソースファイル (resources_denodo.vql) がフォルダー <DENODO_HOME_6_0/bin に生成されます。これを自分のコンピュータにコピーします。

  5. VQL シェルに戻って、以下を実行します。

    -- You do NOT need to restart to apply this change.
    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL;
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = 'false';
    
  6. コマンドラインから以下のコマンドを実行します (パラメーター --file の値が、手順 3 とは異なることに注意)。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd bin
      export.bat --login <user name> --password "<password>" --file metadata_denodo.vql --server "localhost:9999" -P cluster=yes -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd bin
      ./export.sh --login <user name> --password "<password>" --file metadata_denodo.vql --server "localhost:9999" -P cluster=yes -P includeJars=yes -P includeScanners=yes -P includeCustomComponents=yes -P includeStatistics=yes -P includeDeployments=yes -P replaceExistingElements=yes
      

    このスクリプトを実行すると、メタデータファイル (metadata_denodo.vql) がフォルダー <DENODO_HOME_6_0/bin に生成されます。これを自分のコンピュータにコピーします。

  7. スクリプト「export」の実行後に次のメッセージが表示された場合、

    MIGRATION TO 8.0 - WARNINGS SUMMARY
    

    すぐ下に表示されたメッセージをコピーしてください。この情報は、アップグレードプロセスの次の手順で必要となります。

    この警告メッセージが 表示されなかった場合 、変更を加えることなく、この VQL ファイルを Virtual DataPort 8.0 にインポートできます。

  8. VQL シェルから以下のコマンドを実行します。

    SET 'com.denodo.exportMigrationCompatibility80' = NULL;
    SET 'com.denodo.exportOnlyResourcesAndJars' = NULL;
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibilityIncludeResources' = NULL;
    SET 'com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibility.migrateDateTypes' = NULL;
    
  9. Virtual DataPort サーバーを再起動して、プロパティの値の変更を適用します。

Information Self-Service Tool

  1. 管理者アカウントで Information Self-Service Tool 6.0 にログインします。

  2. Information Self-Service Tool から、全ユーザーの保存済みクエリをすべてエクスポートします。この手順の詳細については、「 Saved Queries 」 (Denodo 6.0 のマニュアル) を参照してください。

Scheduler および Scheduler Index

  1. ファイル <DENODO_HOME_6_0>/conf/scheduler/ConfigurationParameters.properties を編集して、次の行を追加します。

    com.denodo.exportMigrationCompatibility80=true
    
  2. ファイル <DENODO_HOME_6_0>/conf/arn-index/ConfigurationParameters.properties を編集して、次の行を追加します。

    com.denodo.exportMigrationCompatibility80=true
    
  3. Scheduler と Scheduler Index を再起動します。

  4. Scheduler 6.0 に管理者アカウントでログインして、すべてをエクスポートします。これを行うには、[Configuration] > [Server configuration] に移動し、[Export] をクリックします。表示されたページで、以下を行います。

    1. すべてのプロジェクトを選択します。

    2. すべてのオプションを選択します。

  5. Denodo Platform 6.0 がインストールされているコンピュータに接続し、以下を実行します。

    • Windows の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd tools\arn-index
      
      export.bat -h localhost -p 9000 -l <user name> -P <password> -f scheduler-index_upgrade.zip
      
    • Linux の場合:

      cd <DENODO_HOME_6_0>
      cd tools/arn-index
      
      ./export.sh -h localhost -p 9000 -l <user name> -P <password> -f scheduler-index_upgrade.zip
      

    このコマンドの <user name><password> を管理者ユーザーの資格情報に置き換えてください。

    このスクリプトを実行すると、ファイル scheduler-index_upgrade.zip (フォルダー <DENODO_HOME/bin) が生成されます。このファイルには、Scheduler Index の構成とインデックスが含まれています。このファイルを Denodo Platform 8.0 をインストールしたコンピュータにコピーします。

  6. Scheduler と Scheduler Index を停止します。

  7. 次の行を

    com.denodo.exportMigrationCompatibility80=true
    

    以下のファイルから削除します。

    • <DENODO_HOME_6_0>/conf/scheduler/ConfigurationParameters.properties

    • <DENODO_HOME_6_0>/conf/arn-index/ConfigurationParameters.properties

  8. Scheduler と Scheduler Index を起動します。

ITPilot

  1. Wrapper Generation Tool 6.0 を開いて、ITPilot ラッパーをすべてエクスポートします。これを行うには、[File] メニュー > [Export] をクリックします。詳細については、『Generation Environment Guide』のページ「 Migrating Wrappers Between Generation Environments: Import and Export 」(英語) を参照してください。

最終手順

Denodo Platform 6.0 は Java 8 と互換性がありますが、カスタマイズの内容が失われないようにするため、アップグレードプロセスの開始時に置き換えた Java Runtime Environment バージョン 6 を復元します。つまり、カレントフォルダー jre を削除し、フォルダー名を jre_1.7 から jre に変更します。

ビューの自動変換による新しい日時データ型の使用

Denodo 7.0 と 8.0 では、日付とタイムスタンプの値に、新しい型の localdatetimetimestamp および timestamptz が追加されています。この新しい型は、主に ANSI SQL 標準に準拠して動作し、既存の date 型より優位な点がいくつかあります。ただし、下位互換性を維持するため、 date は Denodo 8.0 でもサポートされています。

メタデータをエクスポートする前に構成プロパティ com.denodo.vdb.catalog.exportMigrationCompatibility.migrateDateTypes を設定した場合、エクスポートプロセスでは date フィールドを解析し、新しい型の 1 つにエクスポートできるかを確認します。

  • JDBC 基本ビューの場合、このプロセスでは、基本ビューの CREATE WRAPPER JDBC ステートメントの「sourceTypeName」フィールド、および基本ビューのデータソースのアダプターを参照します。この情報に基づいて、いずれかの新しい型に変更された日付フィールドをエクスポートします。

  • JDBC 以外の基本ビューまたは派生ビューの場合、 CREATE TABLE ステートメントのフィールドの「sourceTypeId」プロパティを参照します。

    • 「sourceTypeId」プロパティが DATE の場合、フィールドは localdate としてエクスポートされます。これは、時刻がない日付値を表す Denodo の型の名前です (SQL の DATE 型に相当)。

    • TIME の場合、フィールドは time としてエクスポートされます。

    • TIMESTAMP の場合、フィールドは date (非推奨) としてエクスポートされます。フィールドが timestamp であるか、または timestamptz であるかを識別する十分な情報が存在しません。

    • フィールドにソース型がない場合、フィールドは date (非推奨) としてエクスポートされます。

以下の場合、新しい日付型の 1 つを選択するのに十分な情報がないため、 date 型のフィールドは同じ型のままになります。

  • JDBC 以外の基本ビューで、そのフィールドにソース型 ID が定義されていないもの

  • インターフェイスビュー

  • 関数 TO_DATE を適用した結果の式である、派生ビューのフィールド

  • ビューパラメーター

注釈

プロパティ「migrateDateTypes」を設定しても、インストール環境のメタデータは変更されません。このプロパティは、ビューを VQL ファイルへエクスポートする方法にのみ影響します。

プロパティ「migrateDateTypes」を設定することをお勧めします。その理由は、既存のクライアントでいくつか下位互換性の問題が起きる可能性がありますが、迅速に解決できるからです。Denodo の date 型がタイムゾーン付きのタイムスタンプを表す一方で、基盤となるデータベースの列のほとんどでタイムゾーンなしの型を持っていますが、結局は、新しい日付型を使用することで、こうした状況から発生する問題を回避できます。

メタデータをエクスポートする前にプロパティ「migrateDateTypes」を設定 しない 場合、 date 型のフィールドは変わりません。 date 型は非推奨ですが、引き続きサポートされているため、VQL ファイルを Denodo 8.0 へインポートできます。その後、Denodo 8.0 でストアドプロシージャ MIGRATE_DATE_TYPES を使用できます。これにより、ビューに対してプロパティ「migrateDateTypes」と同じ変更を加えることができます。唯一の違いは、プロシージャには、すべてのデータベースではなく、必要なデータベースのビューを処理および変換するオプションがあることです。

Virtual DataPort のアップグレード用の構成プロパティ: 「exportMigrationCompatibility」および「exportOnlyResources」

Denodo の各コンポーネントの設定とメタデータをエクスポートするプロセスの間、プロパティ「exportMigrationCompatibility」を「true」に設定する必要があります。このプロパティが設定されないと、取得したファイルに Denodo 8.0 との互換性がなくなる場合があります。

プロパティ「exportMigrationCompatibility」が「true」である間、Virtual DataPort に関して次のことを考慮してください。

  • クエリの実行と、ビューの作成/変更/削除が可能です。

  • VQL ステートメントを生成するタスクを実行しないでください。たとえば、Solution Manager のリビジョンを作成したり、いずれかのエレメントの VQL をエクスポートしたりするなどです。このプロパティが「true」であるときに生成された VQL ステートメントの一部が、バージョン 8.0 に対してのみ互換性があるためです。

  • Virtual DataPort のグローバル設定を変更しないでください。

  • データソースに変更を加えないでください。

Virtual DataPort のメタデータをエクスポートする過程で、管理者は以下も行ってください。

  1. プロパティ「com.denodo.vdb.catalog.exportOnlyResources」を「true」に設定します。

  2. スクリプト「export.bat/sh」を実行して、「リソースファイル」を取得します。

  3. さきほどのプロパティを「false」に設定します。

  4. スクリプト「export.bat/sh」を再度実行して、「メタデータファイル」を取得します。

メタデータファイルの変更が簡単になるように、2 つのファイル (リソースファイルとメタデータファイル) を生成することをお勧めします。一般に、Denodo 8.0 にメタデータファイルをインポートする前に、メタデータファイルを変更する必要はありません。ただし、変更が必要であっても、このファイルにリソースが含まれている場合、リソースのサイズが大きいことから、多くのテキストエディターでは開くことができません (リソースファイルに、インポートした DenodoConnect コンポーネントや JDBC ドライバーなどが含まれる場合を考えてください)。

基本的には、リソースとメタデータの両方が含まれる 1 つのファイルのみを作成して構いません。これを行うには、プロパティ「exportOnlyResources」を設定せずに、スクリプト「export」を 1 回だけ実行します。